しかもこのプロジェクトは、マーチャンダイジング・プロセスの改革とIT戦略が一体化した「IT・物流統合プロジェクト」と言える。
マーチャンダイジングと物流の一体化の例は、「Fリテイリング」のような製造小売業、そして実用衣料専門店の「SM」、食材の直接調達に動いている外食チェーンなどに見られるが、日本の総合量販店では初めてのもの。
そしてさらに注目すべきは、これにIT戦略が連動していることだ。
これは大変重要な意味を持っている。
一般に物流は現状のビジネスモデルを前提にし、それをサポートするものという位置付けであるが、IOの場合は、IO独自のビジネスモデルを新たに構築するための戦略上、重要な意味を持つものとして位置付けられているのだ。
ITについても同じ位置付けだ。
既存のビジネスモデルを前提にしたものではなく、世界標準までコスト構造を引き下げることを目的としたものであるところから、IOとしても妥協はできない。
これが全取っ替えというドラスティックな結論に至った論理だ。
IOは、このエブリデーローコストを実現するために、コストについて、「商品原価」と人件費や建設コストなどの「経費」(販売管理費)のふたつに分けて整理し、それぞれのコストの抜本的引き下げに着手している。
ふたつのコストのうちの商品原価の引き下げについては、次の4つの拡大によって達成する。
①コストの低い海外商品の直接仕入の拡大、②コスト競争力があるプライベートブランドの「トップバリュ」の売上拡大、③メーカーとの直接取引の推進拡大、④インターネットを使った国際的な企業間電子商取引市場であるWWREを活用した商品と資材の調達の拡大。
このような4つを柱とするマーチャンダイジングの変革によって世界規模での商品開発が進む。
エブリデーロープライスは期間限定の販売促進ではなく、経営戦略そのものであり、エブリデーロープライスを行なうことができる企業体質、つまりエブリデーローコストを実現しなければ、それでは「戦略物流構想」の背景とその狙いを見ることにする。
IOはグローバルリテーラーとの競争に耐えるグローバルレベルの経営体質を確立しようとている。
そのために実現しなければならないのがエブリデーロープライスつまり継続的安さをこれを推進拡大するためには、新たな物流システムの構築が必要となる。
ここから戦略物流構想の策定作業が始まった。
戦略物流構想の狙いとは何なのか。
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